DISC理論とは?4つのスタイルの特徴と職場での伝え方

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縞のトップスを着た柴犬が企画書の巻物をかかえて大股で進みながら方向を指さし、メガネのフクロウがバインダーを持って後ろから丁寧に確認している

この記事のポイント

  • DISC理論は、仕事の進め方を主導D・感化I・安定S・慎重Cの4つの傾向に分けます。誰でも4つとも持っていて、違うのは割合です。
  • 4つは2本の軸で覚えられます。ペースが速いか落ち着いているか、まず「こと」を見るか「人」を見るかです。
  • 理論のもとは Marston が1928年に書いた感情の理論書で、質問紙は載っていません。DISCの診断は、あとの人たちが別に作りました。
  • 査読つきの妥当性の研究は少なく、現在の資料では、4つはビッグファイブの特性の組み合わせでおおむね説明できます。
  • DISCはチームのコミュニケーションを整えるのに向いていて、面接での選別や昇進の判断には向きません。

DISC理論は、人の仕事の進め方を、D 主導(Dominance)、I 感化(Influence)、S 安定(Steadiness)、C 慎重(Conscientiousness)という4つの傾向に分けるモデルです。見ているのは二つ。ペースが速いのか落ち着いているのか、そして先に「こと」を見るのか「人」を見るのか。理論のもとは、アメリカの心理学者 William Moulton Marston が1928年に出した『Emotions of Normal People』ですが、いま職場で使われている DISC の質問紙は、すべてあとの人たちが別に作ったものです。コミュニケーションの話題にはとても向いていますが、研究の裏づけはビッグファイブよりずっと薄いのが実情です。

DISC理論とは?D・I・S・Cの4つの文字が表すもの

DISC の4つの文字は、外に表れる4つの行動の傾向を指し、誰でも4つとも持っていて、違うのは割合だけです。

文字英語日本語での主な呼び方特徴
DDominance主導型、支配型速い、結果重視。物事を動かしたい
IInfluence感化型、社交型速い、人重視。人を巻き込みたい
SSteadiness安定型、協調型落ち着き、人重視。みんなを安心させたい
CConscientiousness慎重型、分析型落ち着き、こと重視。正しく仕上げたい

いちばん覚えやすいのは、2本の軸で考える方法です。一つはペースで、何かが起きたとき、まず動くほうか、考えてから動くほうか。もう一つは焦点で、先に課題や結果に目が行くのか、人や場の空気に目が行くのか。

先に「こと」先に「人」
ペースが速めD 主導I 感化
ペースが落ち着きC 慎重S 安定

だから D と I はどちらも速いのですが、D は速く物事を片づけ、I は速く人を集めます。S と C はどちらも落ち着いていて、S は関係を気づかうことで、C は正確さを確かめることで、落ち着きを保ちます。

DISCの4つのスタイルの姿:調子がいいとき、プレッシャーがあるとき、誤解されやすい点

4つのスタイルに優劣はなく、違うのは、それぞれが得意な課題の解き方と、プレッシャーがかかったときにどちらへ行き過ぎるかです。

D 主導型:まず結果がほしい

D が高い人は、会議が12時半までかかり、お弁当が冷めかけても結論が出ないとき、いちばん先に「では、これで決めましょう」と言う人です。調子がいいときは、混乱のなかから要点を取り出し、人気のない決定でも引き受けられます。プレッシャーがあるときは、話がどんどん短く強くなり、周りは怒っていると思うのですが、本人はただ焦っているだけです。誤解されやすいのは「強引さ」で、多くの D が気にしているのは、物事が動いているかどうかで、誰が勝つか負けるかではありません。

I 感化型:まず場の空気がほしい

I が高い人は、部署の飲み会の幹事で、忘年会の司会を任され、新しいアイデアがいちばん多い人です。調子がいいときは、初対面の人たちをすぐに打ち解けさせ、提案に情景を浮かべさせるのがうまい。プレッシャーがあるときは、引き受けすぎたり、細部を取りこぼしたり、冗談で問題をごまかしたりしがちです。誤解されやすいのは「不真面目」という見方で、I は結果もきちんと気にしています。ただ、まず人がやる気になってはじめて、物事が動くと信じているのです。

S 安定型:まず安心がほしい

S が高い人は、チームで「あの人に任せれば心配ない」と言われる人で、新人が最初に質問に行くのも、たいてい S です。調子がいいときは、辛抱強く頼りがいがあり、長期のプロジェクトを一歩ずつ着実に終わらせます。プレッシャーがあるときは、黙って飲みこみ、「終わりません」と言うくらいなら自分が残業する傾向があります。誤解されやすいのは「意見がない」という見方で、S にも考えはあるのですが、誰かが聞いてくれて、少し整理する時間をもらえてはじめて、口に出せます。

C 慎重型:まず正確さがほしい

C が高い人は「この数字はどう計算したのですか」と聞く人で、出す資料にはめったにミスがありません。調子がいいときは、チームの品質の門番として、ほかの人が気づく前に穴を見つけます。プレッシャーがあるときは、「まだ完璧ではない」で止まったり、他人の不注意にとくに耐えられなくなったりします。誤解されやすいのは「面倒な人」という見方で、C が問題にしているのは、こと、めったに人ではありません。みんなが後でやり直しにならないように、気にかけているのです。

デスクのそばで、柴犬が点灯したばかりのスマホを持って椅子から飛び出そうとしていて、向かいのヘッドホンのハリネズミは温かい飲み物を抱えてゆっくり考えている
同じチャットの通知でも、もう席を立って動く人と、お茶を持って考える人がいます。

混合スタイル:多くの人は、ひとつの文字だけではない

ひとつのスタイルだけがとくに際立つ人は少なく、多くは主スタイルに補助のスタイルが加わった形で、たとえば「D が中心で、I が少し」です。本サイトの DISC診断は28問で、D・I・S・C それぞれの得点(0〜100点。50点は、でたらめに答えたときの平均くらいの水準)を出します。いちばん高いのが主スタイルで、2番目の得点が45点以上あり、しかも1位との差が45点未満なら、混合コードが付きます。書き方は、主スタイルを大文字、第2スタイルを小文字にして D/i、S/c のようにします。第2スタイルがはっきりしない人は、純粋な単一スタイルです。4つの純粋型と12の混合型で、結果は全部で16通りになります。

DISC理論はどこから来たのか:感情の心理学書、ウソ発見の研究、ワンダーウーマン

DISC の理論のもとは、Marston が1928年に書いた感情の本で、そこには、自分で答える質問紙は載っていません。質問紙にしたのは、のちの産業心理学者たちの仕事です。

Marston 本人の経歴は、DISC より面白いくらいです。ハーバードで心理学の博士号を取り、1917年に収縮期血圧の変化でうそを見抜く研究を発表して(Marston, 1917)、初期のウソ発見研究を代表する一人になりました。1941年の暮れには、彼が創作したワンダーウーマンが『All-Star Comics』に初めて登場します(Lepore, 2014)。こうした経歴は DISC の理論そのものとは直接関係がなく、理論の出どころは、あくまで1928年のあの本です。

Marston が1928年の本で説明しようとしたのは「ふつうの人」の感情の反応で、神経生理の言葉で、自己と外からの刺激の関係を述べ、4つの基本的な感情を挙げました。Dominance(支配)、Inducement(誘導)、Submission(服従)、Compliance(順応)です。分ける基準は二つあり、外からの刺激が自分に対して敵対的か友好的か、そして自分より強いか弱いかです(Marston, 1928)。

軒下で、柴犬が押し上げたばかりのシャッターの前に立っている。温かい飲み物を抱えて、外の雨がやむのを安心して待ち、たたんだ傘が柱に立てかけてある
押せる抵抗は押しのけ、押せないものには合わせます。Marston が分けたのは状況でした。

上の絵の柴犬を思い浮かべてください。引っかかったシャッターは押せるので、力を入れて押し上げます。夕立は押せないので、軒下でやむのを待ちます。同じ柴犬でも反応は二通りで、違いは状況だけです。原書の4つの状況は、次のように分けられています。

  • 敵対的だけれど自分より弱い抵抗には、力を強めて押しのけます。これが Dominance です。
  • 敵対的で、自分より強い力には、自分を調整して合わせます。これが Compliance です。
  • 友好的で、自分より弱い相手には、自分から引き寄せ、説得します。これが Inducement です。
  • 友好的で、自分より強い相手には、進んで力を合わせます。これが Submission です。
比較Marston 1928年の原書いまの DISC の質問紙
答えようとした問いふつうの人の感情はどう働くか仕事とコミュニケーションのスタイル
4つの言葉支配、誘導、服従、順応主導、感化、安定、慎重
分け方の基準刺激が敵対か友好か × 強いか弱いかペースが速いか落ち着きか × ことか人か
質問紙なしあり、会社ごとに設問が違う

ネットでは、DISC は「1920年」に、Marston が「古代ギリシャの性格学説を研究して」作ったという説明をよく見かけますが、原書とは合いません。本が出たのは1928年で、議論は神経生理と感情のしくみの上に立っていて、目次に古代ギリシャの性格理論の章は見当たりません。

よく知られた DISC の発展史では、いちばん古い関連の質問紙を、産業心理学者 Walter V. Clarke の Activity Vector Analysis までさかのぼります。この経緯は業界がまとめたものが多く、学術誌で確かめられるのは、この道具の研究記録です。初期に研究された用途の一つが、生命保険の営業担当者の選抜でした(Wallace, Clarke & Dry, 1956)。1959年には Merenda と Clarke が、その再検査信頼性の研究も発表しています。その後の数十年で、多くの商用版が現れ、設問、採点方法、レポートはそれぞれ違い、名称が登録商標のものもあります。同僚が「DISC を受けたことがある」と言ったら、「どの DISC?」と聞いてみる価値があります。本サイトの DISC診断は独自の質問紙で、DISC の4次元という公開された考え方だけを借りています。

DISC理論は当たるのか?研究の裏づけは思ったより薄い

DISC はコミュニケーションの共通語としてはとても使いやすいのですが、査読つきの妥当性の研究は多くなく、いまある証拠では、4つの次元は、ビッグファイブの特性の組み合わせでおおむね説明できます。

Martinussen ら(2001)は、大学生103人に DISC 式の質問紙(DISCUS)とビッグファイブの尺度の両方を受けてもらいました。DISCUS の4つの次元は、4つの互いに独立した特性というより、いくつかのビッグファイブの特性が混ざったもののように見えました。また、同じ質問紙の「強制選択版」と「通常の評定版」から出る結果は、同じ意味とは言えませんでした。

オンラインの診断サイト 123test は、2021年に白書を公表し、同サイトの DISC 診断とビッグファイブ診断の両方を受けた利用者のデータを照らし合わせました。会社自身の分析で、査読は受けておらず、自社の質問紙への評価も好意的ですが、結論には、DISC には厳密な科学的検証が欠けているとも書かれています。ここで使うのは相関係数の表だけです。DISC の4つがビッグファイブのどのあたりに「乗っている」かをよく示しているからです。

DISC のスタイルいちばん関連が強いビッグファイブの側面ひと言でいうと
D 主導外向性 +.34、協調性 −.39攻める、波風を恐れない
I 感化外向性 +.54社交的、活力がある
S 安定協調性 +.43、外向性 −.28おだやか、控えめ
C 慎重外向性 −.62、神経症傾向 +.39内向的、間違いを心配しやすい

この表には、見落とされやすい点が二つあります。第一に、ビッグファイブの開放性(新しい経験への関心)は、DISC の対応がもっとも少ない側面で、想像力や芸術への関心といった側面は、4つのスタイルとの相関がほぼゼロで、DISC にはほとんど映りません。第二に、このデータでは、DISC の C と、ビッグファイブの「誠実性」は、ほとんど無関係でした(相関は約 −.02)。C は、むしろ内向性と、間違いへの不安に近いのです。ですから、「C が高い」を「責任感が強い」とそのまま読まないでください。これは一つの質問紙、一群の利用者の結果で、別の DISC の質問紙なら数字は違うかもしれませんが、向きは Martinussen ら(2001)の発見と一致しています。

もう一つ、出題形式の問題があります。多くの DISC の質問紙は、「四つの選択肢から、いちばんあなたに近いものを選ぶ」強制選択形式で、あるスタイルの点が多くなれば、ほかの3つは相対的に少なくなり、4つの得点が互いに引っぱり合います。本サイトの診断は28問のうち20問がこの形式の場面設問(16問が「いちばんあなたらしい」、4問が「いちばんあなたらしくない」)で、残り8問は5段階の尺度、各スタイルに肯定1問と逆転1問を置いて、この引っぱり合いを減らしています。それでも、DISC の得点は「自分のなかの4スタイルの相対的な割合」を見るのにいちばん向いていて、自分の D の得点を同僚と比べて高い低いを言っても、意味はあまりありません。

研究の土台がずっと厚い性格モデルは、ビッグファイブで扱っています。DISC をエニアグラムや16タイプ診断と並べて見る人もいます。これらの枠組みは切り口が違い、互いに参考にはなりますが、一対一で換算はできません。

日本のオフィスでのDISC:会議、チャット、部署間、上司の催促

同じ出来事でも、4つのスタイルの最初の反応はかなり違います。この違いがわかると、4つの定義を暗記するよりずっと役に立ちます。

スタイル会議のとき職場のチャットで上司に進捗を催促されたとき
D 主導10分で結論が出ないと決めたくなる「了解、私が」と返してもう動くすぐ期限を出すが、口調が強くなる
I 感化アイデアを出して盛り上げ、ときどき脱線するスタンプと長文。要点は真ん中先に謝って説明し、約束が早い
S 安定先に発言しない。会議のあとに個別に補足する既読をつけ、考えてから返す黙って残業し、終わらないとは言いにくい
C 慎重数字と仕様を追及する箇条書きと添付で長く返すまず仕様を確認し、間違えて出すより遅れて出す

部署をまたぐ協力:営業と経理、企画とエンジニア

部署をまたいだ仕事の行き詰まりは、DI の速いペースと、SC の落ち着いたペースがぶつかった場面が多いものです。営業(D や I が多い)が、金曜の夕方5時にチャットへ「お客さまが見積りを欲しがっています。今日出せますか」と一言書きます。経理(C が多い)が見るのは、「数量も、納期も、値引き条件もない。どう計算するのか」という文です。双方が、相手を話しにくいと感じます。

営業は、こう言えます。「お客さまから見積りの依頼です。数量は500、納期は11月末、値引きの上限は8%で、遅くとも月曜の昼までにお客さまに出したいのですが、今日は概算だけでも出せますか」。条件を一度に言い切れば、C は作業を始められます。経理は、こう返せます。「条件がそろっているので、概算は今夜お送りし、正式版は月曜の10時までにお出しします」。具体的な時刻を返せば、D と I は追いかけ続けなくて済みます。

レッサーパンダが経理の席のそばに歩み寄り、笑顔で、ファイルにまとめた書類の束をメガネのフクロウに渡している。フクロウは受け取り、ノートPCはもう開いている
条件を一度に言い切り、時刻を具体的にすれば、速い人と落ち着いた人がかみ合います。

企画とエンジニアの間でも同じです。企画が「この機能は簡単でしょう、来週リリースで」と言えば、エンジニアには「何本のプログラムを直すのかわかっていない」と聞こえます。言い方を変えてみます。「この機能はお客さまがとても気にしていて、来週出したいのですが、できることと後ろにずらすことを、見積ってもらえますか」。決定権の一部を渡すと、C と S も、一緒に方法を考えやすくなります。

上司に催促されたとき、それぞれの最初のひと言

  • D:すぐ引き受けず、「水曜までにお出しします。A 部署からの資料が必要なので、私が催促します」と、依存しているものをはっきり言います。
  • I:謝りすぎず、数字をひとつ足します。「現在7割です。残りは集計で、木曜の終業までに出します」。
  • S:「終わらない」を口に出します。「いま3件あって、どれを先に出してほしいですか」と聞いて、上司に優先順位を決めてもらいます。
  • C:使える版をまず出します。「主要な数字は確認済みです。付録は照合中なので、まず本体をお送りします」。

タイプの違う相手との話し方:組み合わせ別の伝え方

会話が詰まるときは、たいてい二人が違うペースや違う重点で話しています。最初のひと言を相手の周波数に合わせると、その後がずっと楽になります。

相手はまず聞きたいのは切り出し方の例できれば避けたい
D 主導結論と選択肢「結論はBです。予算の決裁をお願いします」背景から話し始める
I 感化共感と具体的なイメージ「そのアイデア、いいですね。日程を組みましょう」「それは無理です」
S 安定理由と手順「来週から手順が変わります。最初は一緒にやります」「明日から変えます」
C 慎重データと基準「数字は3ページ目です。方法を見てもらえますか」「だいたいでいいです」

D と S:速い人と落ち着いた人

D は S を遅いと感じ、S は D を思いやりがないと感じます。D から S へは、「この変更は来月から始めます。まず3週間の準備期間を取りますが、どの段階にいちばん時間がかかりそうですか」と、時間を渡し、意見も聞きます。S から D へは、少し率直に、「できますが、Bの項目を外す必要があります。どちらを先にしますか」と言います。うなずくだけにせず、はっきり言う人のほうが、D にはかえって信頼されます。

I と C:アイデアマンと門番

I は C を水を差す人と感じ、C は I を地に足がついていないと感じます。I が C を訪ねるときは、資料を持っていきます。「イベントのアイデアがあります。予算と昨年の数字は添付にあるので、リスクを見てもらえますか」。C が I に返すときは、まず良いところから言います。「この方向は可能だと思います。確認したい数字が2つあり、確認できれば進められます」。

D と C:どちらもことを重んじるが、速度が違う

二人とも物事をよくしたいのですが、D は速く、C は正確にしたい点が違います。D が先に基準をはっきり言います。「今回は80点で十分です。金曜までにお願いします」。C は不安を選択肢にして渡します。「今のまま進めると、リスクは X です。2日延ばせば避けられます。ご判断ください」。

I と S:どちらも人を重んじるが、片方は熱く、片方はゆっくり

I はグループで熱く誘い、S は既読のままになることがありますが、気にしていないわけではありません。I は個別に誘えます。「金曜の食事会、何が食べたいですか? 選んでくれれば私が予約します」。S は、その熱意にひと言で応えられます。「今週は疲れ気味なので、次は必ず行きます。みんなによろしく」。

レッサーパンダがしゃがんでハリネズミと同じ目の高さになり、スマホを持ち、もう片方の手を広げて選んでもらおうとしている。ハリネズミは温かい飲み物を抱えて微笑み、足もとに卵カステラの袋がある
既読のままでも気にしていないわけではなく、個別に「選んでね」と聞けば届きます。

D と I:速い者どうし

一緒にやると勢いがある反面、細部を一緒に飛ばしやすくなります。D は I に「アイデアはいいですね。具体的な3つの手順と日付をください」と言います。I は D に「私が外への説明をします。決めるのはあなたで、細部は C の人に見てもらいましょう」と言います。

S と C:落ち着いた者どうし

一緒だと安定していますが、突発的なことが起きると、二人とも相手が先に口を開くのを待ってしまうことがあります。S は自分から「この遅れは、先に上司に伝えますか? 私が下書きを書くので、数字を確認してください」と聞けます。C は判断を口にできます。「データを見る限り、今日中に報告が必要で、待てません」。

同じスタイルどうし

D が二人だと、ハンドルを取り合いやすいので、誰がどの部分の最終決定権を持つかを先に決めます。I と I は楽しく盛り上がって、会議のあとで誰も役割分担を記録していなかったと気づくので、どちらかを議事録の担当にします。S が二人だと、お互いに相手が意見を言うのを待つので、「意見があれば、定例の前に個別にメッセージする」と決めておけます。C が二人だと、細部でそれぞれ譲らなくなることがあるので、この件はどの程度までやれば十分かを、先にそろえます。

職場でのDISC:対話に使い、選別には使わない

DISC がいちばん向いているのは、チームのコミュニケーションと自己理解で、採用、昇進、人事評価の根拠にすると、研究の裏づけがありません。

給湯室の小さな丸テーブルのそばで、ヘッドホンのハリネズミが低い丸椅子に座り、身ぶりを交えて話し、メガネのフクロウが笑って聞いている。テーブルにはグアバの皿と温かいお茶が二つある
DISC は、お互いのペースを話すために使うもので、誰が残るかを決めるためではありません。

米国の産業・組織心理学会(SIOP)の2018年版の人事選考の原則は、米国心理学会(APA)により公式の方針として採択されています。この文書は、性格の尺度を選考の道具のひとつに数え、人事判断に使う道具には、仕事に関係した妥当性の証拠を求め、それは通常、職務内容の分析から始まると述べています。また、広告文や利用者の感想は、妥当性の証拠には使えないとも明記しています(SIOP, 2018)。この文書は DISC を名指ししていませんが、この原則に照らすと、一般的な DISC の質問紙は、特定の職務に関する妥当性の研究をほとんど公開しておらず、しかも前に述べたとおり、4つの次元が互いに独立かどうかにも疑問があるため、選考に使うのは難しいでしょう。昔、関連する質問紙が研究された用途の一つは営業担当者の選抜でしたが、今日の専門的な基準では「性格の診断を受けた」こと自体は、選考の根拠になりません。

こう使うのはよいこう使うのはおすすめしない
新しいチームができたとき、自己紹介の話題にする面接の選考や採用の条件にする
コミュニケーションが詰まったとき、お互いのペースの違いを見直す昇進、人事評価、異動の判断に使う
上司が、部下の好む報告の仕方を知るラベルを貼る:「あの人は S だから、人の上に立つのは向かない」
自分がプレッシャーのなかで出す習慣的な反応を振り返る点数を、変わらない性格として扱う

今週からできる3つの練習

  1. 次の会議の前に考えておきます。今日その場にいる人のうち、誰がいちばん結論を必要とし、誰がいちばん時間を必要としているか。最初のひと言は、相手の周波数に合わせます。
  2. 最近、職場のチャットで詰まったやりとりを一つ選び、上の早見表と照らして、当時のひと言目を書き直します。
  3. 診断を受けたら、自分でいちばん点が低いスタイルを見て、いちばん小さな行動を一週間試します。たとえば D が低い人なら、会議で一度「私はBを提案します」と先に言ってみます。

専門家に相談したほうがいいとき

DISC が助けになるのは、コミュニケーションの習慣を理解するところまでで、心の悩みを扱うことはできません。仕事のストレスで、眠れない、気分の落ち込みが何週間も続く、あるいは死にたい気持ちが浮かぶようなら、心療内科や公認心理師に相談してください。会社に従業員支援プログラム(EAP)があれば、それも使えます。すぐに誰かに話を聞いてほしいときは、よりそいホットライン(0120-279-338、通話無料、24時間)や「#いのちSOS」(0120-061-338、通話無料、24時間)に電話できます。ほかの窓口は、厚生労働省の「まもろうよ こころ」で調べられます。差し迫った危険があるときは、119番か110番に連絡してください。

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よくある質問

DISCのD・I・S・Cは、それぞれ何の略ですか?

Dは Dominance(主導)、Iは Influence(感化)、Sは Steadiness(安定)です。Cは Conscientiousness(慎重)や Compliance(服従)と書かれることがあります。Marston が1928年の原書で使った4つの言葉は、支配、誘導、服従、順応で、いまの書き方は、あとから質問紙で改められたものです。

DISC診断に出てくる動物は、何を表していますか?

研修や書籍では、動物や色にたとえることがありますが、覚えやすくするために後から加えた教材上の工夫で、Marston の原書にはありません。本サイトの診断は独自の動物を使い、即決ワシ、盛り上げインコ、安心カピバラ、きっちりビーバーが、それぞれ D、I、S、C の4つのスタイルに当たります。

DISCは当たりますか?科学的な根拠はありますか?

DISCには理論のもとがありますが、査読つきの妥当性の研究は多くありません。大学生103人を対象にした研究では、DISC式の質問紙の4つの次元は、互いに独立した特性というより、ビッグファイブの特性の組み合わせに近いことがわかりました。コミュニケーションの参考にはよく合いますが、精密な性格の測定とまで考えるのは行き過ぎです。

DISCは、どんな仕事に向いていますか?

DISCで職業を決められることを示した研究は、今のところありません。実際的な見方としては、Dは決定権のある役割、Iは人とやりとりの多い仕事、Sは根気のいる長い仕事、Cは正確さが求められる仕事を好む傾向があります。同じ職種でも、4つのスタイルのどれの人もうまくやっています。

会社の採用面接で、DISC診断を使って選んでもいいですか?

おすすめしません。米国の産業・組織心理学会(SIOP)の人事選考の原則は、人事判断に使う道具には、その職務に関係した妥当性の証拠を求めています。この原則は DISC を名指ししていませんが、一般的な DISC の質問紙は、そうした研究をほとんど公開していないため、選考に使うのは難しいでしょう。DISC は、採用後のチームのコミュニケーションや研修で使うほうが向いています。

DISCとビッグファイブは何が違いますか?

DISCは行動の4つのスタイルで人を表し、仕事とコミュニケーションに焦点があります。ビッグファイブは5つの連続した次元で性格を表し、研究の土台がずっと厚いモデルです。現在の資料では、DISCの4つは、外向性、協調性、神経症傾向の組み合わせでおおむね説明でき、開放性は、DISCがいちばんカバーしていない部分です。

参考文献

  1. Emotions of Normal People · Harcourt, Brace and Company / Kegan Paul, Trench, Trubner (Marston) · 1928 · doi.org
  2. Systolic blood pressure symptoms of deception · Journal of Experimental Psychology (Marston) · 1917 · doi.org
  3. The Surprising Origin Story of Wonder Woman · Smithsonian Magazine (Lepore) · 2014 · www.smithsonianmag.com
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  1. The Activity Vector Analysis as a Selector of Life Insurance Salesmen · Personnel Psychology (Wallace, Clarke & Dry) · 1956 · doi.org
  2. Test-Retest Reliability of Activity Vector Analysis · Psychological Reports (Merenda & Clarke) · 1959 · doi.org
  3. Validation of an ipsative personality measure (DISCUS) · Scandinavian Journal of Psychology (Martinussen, Richardsen & Vårum) · 2001 · doi.org
  4. Concurrent validation study DISC vs. Big Five: What are the similarities and differences? · 123test (Dekker & van Thiel、企業の白書、査読なし) · 2021 · www.123test.com
  5. Principles for the Validation and Use of Personnel Selection Procedures (5th ed.) · Industrial and Organizational Psychology (Society for Industrial and Organizational Psychology) · 2018 · doi.org
  6. まもろうよ こころ 悩みを抱えている方・困っている方へ(電話相談窓口) · 厚生労働省 · 2026 · www.mhlw.go.jp
  7. よりそいホットライン · 一般社団法人 社会的包摂サポートセンター · 2026 · www.since2011.net

診断と記事はセルフチェックのためのもので、医学的な診断や治療に代わるものではありません。つらいときは、専門家やお住まいの地域の相談窓口、よりそいホットライン(0120-279-338、無料)などにご相談ください。

この記事は、Type of You編集部がAIの助けを借りて文献の整理と執筆を行い、末尾の参考文献と一つひとつ照らし合わせて確認しています。イラストは当サイトのキャラクター設定をもとにAIで生成しています。